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リュービさんの寝言【米国個別株】

世はいつの時代も群雄割拠!米国個別株でがっつりと稼ぐのじゃ!

マリファナ市場の解説(2019年12月)

你好!リュービさんじゃ。

 

今回はわかるようでわかりにくいマリファナ市場をざっくりと解説いたす。

 

 

前提知識

THCとCBD

THCとCBDと聞いて初耳の人も多いじゃろう。これはテトラヒドロカンナビノール(THC)とカンナビジオール(CBD)の略称で、マリファナに含まれる主要な2つの成分である(以下THCとCBD)。

 

これら2つの成分の違いは以下の通りじゃ。

 

THCには精神を高揚させる作用がある。いわゆるハイになるというやつじゃ。

対してCBDは、精神に働きかけるもののTHCほど激しい効能はなく、感情や知覚に与える影響が少ないとされておる。

 

基本的にマリファナを利用した薬品の開発などで、フォーカスされておるのは後者のCBDである。

 

そしてこれらのカンナビノイド系の物質は百種類ぐらいあるそうなのじゃが、基本的には日本での研究開発・輸入は現時点(2019年12月時点)では不許可らしい。

 

日本で禁止されているものに投資できるのは米国株をやっておる者の特権じゃのぉ。

 

CBDには鎮痛剤としての効果がある。

アメリカではてんかんの子供の治療のためにマリファナ成分含有薬の認可が下りている州へ、仕事も家も捨てて引っ越したなどというセンセーショナルな事例も報道されておるようじゃ。

 

日本ではガン患者の方の苦痛を和らげる目的で、オピオイド鎮痛薬が使用されておるのが有名じゃ。

 

実際に2018年に採択されたFarm Bill(米国の農業法)では、繊維とCBDの抽出に適しており、なおかつTHCの含有量の少ない麻の生産と販売を認可した。

 

精神作用がなく安全とされているCBDで作った医薬品を、今後病院やドラッグストア、福祉産業などへ普及させようという動きの一環じゃ(これについては後程説明)。

 

The Drug Schedule

有害な参考に薬物の生産や販売をコントロールするために、今後の合法化可能性と危険度を参考に五段階のクラス分をしておるのが、この「Drug Schedule」である。

 

Scedule1に該当するのは、依存性や乱用の恐れがある薬物で、医薬品としての使用も認められていない。マリファナもこのSchedule1で、他に有名なものでは日本の芸能人もよく使用して捕まっているLSDやヘロインなどが該当する。

コカインやオピオイドはSchedule2に該当しているのじゃが、マリファナと同様に依存性や乱用の恐れはある。違うのは医薬品としての使用がすでに認可されているかどうかである。

マリファナのCBDは比較的安全なのに、コカインやオピオイドは認可されているという一種の矛盾が一つのポイントじゃ。

 

ちなみにアルコールや煙草はこの規制薬物の対象にはなっておらぬ。

おそらく規制産業を守るためじゃろうが、そのあたりは日本も同じじゃの。

 

CBDの認可~不合理な規制の歴史~

アメリカではニクソン大統領がマリファナをSchedule1にしたと言うのが通説だそうだ。

先ほど紹介した薬物規制は1970年に制定されたもので、当時のマリファナユーザーの中には多数の戦争反対派や少数派グループのメンバーがいたそうじゃ。

そこで、ニクソン大統領は自分の政策を邪魔する者達の排除を目的に、マリファナに対してできるだけ厳しい規制をかけたのじゃ。

 

つまり近年になって、その不合理な規制に対して批判が集まり色々と動き出したということ(他にも様々な理由があるそうですが)。

そして、その動きの一つが先述した2018年9月のFarm Bill(米国農業法)の改正である。

THCの含有率が0.3%未満の麻の生産と販売を認め、一定の条件下*においてCBD含有の薬物を最も安全性が高いとされるSchedule5のリストに加えるとしたのじゃ。

THC含有率0.1%以下でなおかつFDAアメリカ食品医薬品局)に認可されたもの。

 

つまり、公式にCBDを利用した製品の研究開発を認めたのじゃ。

 

投資家としての見方

注意すべき点

これはCBD含有薬品の開発を手掛けたかった企業にとってはビッグニュースじゃった。

我々投資家にとってもメリットは大きい。FDAの審査は世界でもトップクラスと聞く。厳しい試験をクリアしその結果、FDAから正式に認められたとなれば株価もうなぎのぼりである。

 

CBD含有製品が今後広がる兆しがある一方で、こういった「始まり」の時期には怪しい業者が出てくるものであるから気を付けたい。

我々が投資すべきはあくまでFDAから認可を受け、正式なルートでのみ販売するであろう優良な企業のみである。

 

FDAもCBD含有製品の開発を手掛ける企業に対して、法に従った活動をするよう積極的に注意喚起を行っているようで、違反企業に対する取り締まりも今後厳しくなりそうじゃ。

 

特に「危険性は全くない」などの過剰な表示については、すでに目を光らせているようじゃ。また既に流通している製品についても安全性を疑問視しておる。実際に農薬や重金属による汚染が問題になった製品もあるので、このあたりのコンプライアンス的な部分も注意じゃ。

 

投資家としては、普段のマネジメントの言動や、違反行為があった際の対応など、企業の管理体制や誠実さについても注目しておきたい。

大化けする可能性を秘めている一方で、スキャンダルも考えられる大きなリスクの内の一つであることを認識しておきたい。

 

FDA承認薬を初めて開発した企業

CBDが主成分の薬として初めてFDAに認可されたのは、GW Pharmaceuticals(GWPH)が開発したてんかん用薬"Epidiolex"じゃった。

GWPHはいわばマリファナ市場のパイオニアじゃ。

この薬は先ほど説明したDrug ScheduleではSchedule5に登録されておる。

さらに、同社は現在も多発性硬化症自閉症の方々のための薬なども開発中とのこと。

 

このEpidiolexを用いた治療費がいかほどなのかというと、年間で$32,500ほどといわれておる。保険も他の治療法と比べて少額とはいえ適用されるようじゃ。

最近のレポートでは既に2,500人以上の医師から12,000人以上の患者に処方されていることが発表されており、第二四半期では企業としての売上も$100milion以上を計上したぞよ。

 

GW Pharmaceuticals社によると、93%のアメリカ人がEpidiolexが対象となる健康保険に加入しているとのこと。

同社は発作性疾患患者向けの薬を中心に様々な試験を行っており、その分野での勝利はかなりの期待ができるのう。

また少し名前を変えて売り出したEpidyilexはEUでも承認され、また英国国立医療技術評価機構からもそのコストパフォーマンスにおいて高い評価を受けたとされておる。

他国での保険承認などにつながりそうじゃの。

 

なぜわざわざ一つの成功事例を長々と語ったかと言うと、マリファナから抽出された成分が様々な病気の方を救う可能性があるからなのじゃ。

実際に米国の麻薬取締局も今年8月に、今後研究用大麻の栽培を行いたい者向けに栽培申請方法の説明を行う予定と発表するなど、国を挙げての一大プロジェクトとなりつつある。

大手企業からの熱い視線~オピオイドは終了か?

CBDの医薬品適用が今後進むにつれて、従来鎮静や鎮痛を目的に使用されているオピオイド系薬が置換される可能性があるかもしれぬのぉ。

アメリカ室病予防管理センターは1999年から2017年までの間でおよそ400,000人のアメリカ人がオピオイドの過剰服用によって命を落としたと試算しておる。

 

オピオイドは先述した通りモルヒネなどから生成される薬物で、CBDとは異なり強い依存性や危険性がある。また使用方法などによっては命も脅かす(どんな薬でもそうじゃが)。

オピオイド系薬物を製造する薬品製造会社は個人や地方自治体からの数千もの訴訟に悩まされているという。

製造工程中や輸送中のオピオイドへの曝露が原因でおこる健康被害に対する訴訟じゃ。

最近のニュースではオクラハマ州が Johnson and Johnson (JNJ)に対して$572millionの賠償を勝ち取ったというのが有名ですな。

こういった薬物による健康被害などに対する訴訟の賠償額は莫大で、企業にとっては大きなリスクじゃ。

 

最近の研究ではCBDが鎮痛においてオピオイドと同様の効能を示し、なおかつ健康に対するリスクが低いということが分かってきておる。

幻覚などの強い精神作用が発言しないため、乱用などにつながりにくいという見解のようじゃ。

それに万が一乱用し過剰に摂取したとしても、死に至るような副作用は起こらないとされており、今のところ死者が出たというような報告もないようじゃ。

 

マリファナ市場の真の成長は、こういった安全性に対する評価の高まりにかかっておる。

大手企業もオピオイドのリスクを避けたいという思いと、公衆の意見を勘案してCBD医薬品への興味を高めておる。

つまり、小規模な企業がCBD関連の研究で成功を収めた場合、大手企業にとっては非常に魅力的な買収対象と成り得るということである。

 

まとめ

マリファナに含まれるCBDという成分がマリファナ市場でのトピック。非常に安全性が高いとされ期待されている。

・CBDがこれまで普及してこなかったのは歴史的な要因もあるとされている。効能や安全性だけを見ると本来は主流となるべき成分である。

・新しい分野、特に医薬品関係ではコンプライアンス違反などによる失敗も多い。スキャンダルは大きなリスクであるから、投資家としてはマネジメントの誠実さなどにも注視すること。

小規模な企業でもCBD関連で成功すれば大手企業に買収される可能性がある。買収されたり資本提携を結ぶなどすると、基本的には株価は上がるので、小規模企業にも注目。

 

以上謝謝じゃ。

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